高橋博之公認会計士・税理士事務所こうしきブログ

筑西市で会計事務所を経営しながら、中小企業の経営者に有益な情報をお伝えしていきます。

会社を作る予定なんですど…

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「現在、個人事業で営業しているんだけど、法人を作る予定なんですが…」

というご相談をいただきました。

 

取引先のご紹介で東京の行政書士事務所に法人設立を依頼されたとのことでした。

「決算月は〇月にされる予定ですか?」とお尋ねしたところ、「全部お任せしているので、良くわかりません。」とおっしゃいました。

 

「ちょっと、待ったー!」と突っ込みを入れたくなってしまったので、決算月を決めるにあたっての2つの考え方をご紹介いたします。

 

1.繁忙期は避け、売上が落ち着く月を決算月とする考え方

繁忙期とは、一年間の中でその会社の売上がもっとも多く計上される時期のことですが、一般に、繁忙期は売上が多く計上される分、通常の月に比べて利益額のブレが大きいという側面を持っています。

 

「当初の見込みよりも売上が上がったので、最終利益が多くなってしまい、納税額が予想よりも増えてしまった・・・」

あるいは、逆に

「当初の見込みよりも繁忙期の売上が落ち込んでしまったため、赤字決算となってしまった・・・」

繁忙期に決算月を重ねると、このような決算結果になってしまうことも起こり得ます。

 

このような事態を防ぐために、決算月を繁忙期の時期とズラして設定しておけば、仮に繁忙期に予想以上の利益が出たとしても、節税を含めた決算対策を立てることもできます。

逆に、予想よりも業績が落ち込んでいたとしても、会社の営業方針を見直し、業績の回復をはかることも可能です。

 

また、繁忙期に決算月を重なってしまうと、「本業が忙しくて、書類の整理や棚卸しなどの決算業務にまで手が回らない・・・」という事態になってしまうこともあり得ます。

これらのことを考え合わせると、決算月をその会社の繁忙期と同時期にするのは避けた方がよいということになります。

 

2.消費税の免税期間がなるべく長くなるように決算月を設定する考え方

会社設立時の資本金額が1,000万円未満の株式会社は、設立第1期目と第2期目の消費税の納税義務の免除を受けることができます。

この消費税の納税義務の免除期間ができるだけ長くなるようにするためには、設立年月日からもっとも離れた月を決算月にするのがよいということになります。

 

たとえば、設立年月日が平成29年4月1日の株式会社の場合を考えてみましょう。

  • 決算月を4月(設立年月日からもっとも近い月)にした場合

 第1期・・・平成29年4月1日~平成21年4月30日(1ヶ月)

 第2期・・・平成29年5月1日~平成30年4月30日(12ヶ月)

消費税の免税期間・・・合計 13ヶ月

  • 決算月を3月(設立年月日からもっとも遠い月)にした場合

 第1期・・・平成29年4月1日~平成30年3月31日(12ヶ月)

 第2期・・・平成30年4月1日~平成31年3月31日(12ヶ月)

消費税の免税期間・・・合計 24ヶ月

 

以上の計算からわかるように、消費税の免税を最大限受けられるようにすることを第一に考えるならば、設立年月日からもっとも離れた月を決算月にするのがよいということになります。

 

会社を作るときは、決算月を慎重に決めましょうというお話しでした。