高橋博之公認会計士・税理士事務所こうしきブログ

筑西市で会計事務所を経営しながら、中小企業の経営者に有益な情報をお伝えしていきます。

税理士職業賠償責任保険ってどんな保険?【30日目】

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前回は、税理士に対する損害賠償が増えているという記事を掲載しました。

今回は、どのような場合に保険金が給付されるのかを見ていきたいと思います。

税理士が損害賠償を受けた場合に、いつも保険金が給付されるわけではないんです。

意外と、税理士本人も知らなかったりするので、注意が必要です。

 

たとえば、当初の申告時は1,000万円を納税したが、その後、税務調査があり、税理士の過失により間違いを指摘されて、500万円を追加して納税し、さらに加算税(罰金)として50万円を支払った場合…

 

まず、追加して納税した500万円は、もともと、納税者が納付すべき税額であったことから保険の対象外となります。

また、加算税(罰金)の50万円は、『過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税、延滞税は対象外』となっていることから、保険金はおりません。

 

それじゃ、どのような場合に保険金がおりるのかというと…

本来500万円の納税でよかったにもかかわらず、税理士の過失により、税金の計算を間違えて、1,000万円もの税金を納税してしまっていたという場合が該当します。

 

具体的にいうと、消費税関係の届出書の提出の失念や誤りにより、過大に納税していた場合ですね。

これに関する保険金の支払いが最も多いです。

提出期限を1日でも過ぎてしまった場合には、税務署は受け付けてもらえませんので、消費税関係の届出業務は、当事務所でもかなり慎重にやっております。

 

これから増えてきそうなのは、『所得拡大税制』等の特例を、適用できるにもかかわらず、申告書に反映しなかった場合です。

所得拡大税制についてはこちらの記事をご参照下さい。

 

happy-manegement.hatenablog.com

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日本税理士連合会は、賠償リスクに備えて税理士職業賠償責任保険に加入することを、税理士に推奨しておりますが、そもそも、賠償案件が発生しないように、税理士事務所の品質管理体制を向上させてたり、クライアントとのコミュニケーションを円滑化させることが、根本的な解決方法なんだと思います。