高橋博之公認会計士・税理士事務所こうしきブログ

筑西市で会計事務所を経営しながら、中小企業の経営者に有益な情報をお伝えしていきます。

中小企業向け所得拡大税制②【45日目】

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今回も前回に引き続き、中小企業向け所得拡大税制について、ご紹介していきたいと思います。

まずは、所得拡大税制を受けるための要件を確認しておきましょう。

【要件①】

当年度給与等支給総額が前年度以上

 

【要件②】

平均給与等支給額が前年度比1.5%以上増加

 

要件を満たしているかどうか検討するために給与を集計しなければいけませんが、全ての従業員の給与ではなく、『継続雇用者』についての給与のみを集計することになります。

『継続雇用者』とは、どういった人達でしょうか?

『継続雇用者』とは、以下の全てを満たす者を指します。

㋐ 前事業年度及び適用年度の全ての月分の給与等の支給を受けた国内雇用者である

㋑ 前事業年度及び適用年度の全ての期間において雇用保険の一般被保険者である

㋒ 前事業年度及び適用年度の全てまたは一部の期間において高年齢者雇用安定法に定める継続雇用制度の対象となっていない

まとめると、『前事業年度の期首から適用年度の期末までの期間の全ての月分の給与等の支給を受けており、雇用保険の一般被保険者であった者(高年齢雇用安定法に定める継続雇用者制度の対象者は除きます)』が『継続雇用者』となります。

 

逆に『継続雇用者』に該当しない者の例としては、

・前事業年度または適用年度の途中で採用された者、退職した者

・前事業年度または適用年度の全てまたは一部の期間において産休・育休等により休職しており、その間給与等の支給がない月があった者

・前事業年度または適用年度の全てまたは一部の期間においてパート・アルバイト・時短勤務等により、雇用保険の一般被保険者でなかった

・前事業年度の開始以降適用年度の終了までの間に高年齢雇用安定法に定める継続雇用制度の対象となった者

が該当します。

 

文字だけだと、『継続雇用者』をイメージしにくいですよね。

そこで、イメージ図を載せておきます。

黄色の部分のパターンが『継続雇用者』に該当します。

 

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そして、『継続雇用者』の給与を集計して、全事業年度と当事業年度を比較して1.5%以上増加していれば、要件を満たすことになります。

ただし、新卒を積極的に採用している会社は注意が必要です。

なぜかというと、新卒の従業員は既存の従業員よりも給与が低い場合が多いため、全体として『継続雇用者』の人達の給与(給与には賞与も含みます)をアップしたとしても、『継続雇用者』の給与の平均額が下がってしまうことがあるためです。

所得拡大税制を受けるために、新卒の採用を控えるということは、本末転倒となってしまいますが、頭の片隅に入れておいていただければと思います。